吉祥のスタッフが蔵元を訪ね、酒造りの現場や造り手をご紹介いたします。

本物のリキュールを造る平和酒造さんのご紹介

  

和歌山県海南市にある平和酒造さんは、山本 保氏により昭和3年日本酒を製造する蔵として創業しました。

しかし戦争が始まり食料事情が 悪くなるにつれ酒米の確保が難しくなり、国から酒造の休業の命令が下されましたが、戦後になっても酒造再開の許可がなかなか下りず、2代目の山本 保正氏 がそれまで培ってきた経験、技術、想いを無駄にすることはなんとも忍びがたく、何度も国に掛け合い、その熱意が実って昭和25年にようやく酒造業再開の許 可が下りました。


この時、これからずっと平和な世の中が続くよう願いを込めて、平和酒造と社名を命名したそうです。

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梅酒造りは平成7年より始まりました。当時はあまりにもフルーティーな梅酒のためなかなか受け入れてもらえなかったようです。と いうのも当蔵は当初から完熟梅を使用していたのですが、完熟梅は痛みが早く流通には問題があるため一般に市販されている梅酒は青梅が使用されております。

DSCN1728.JPGのサムネール画像しかし青梅はその硬さゆえに梅のエキスが抽出されにく

 

く、長時間漬け込まなければなりません。
そうすると種のなかにある苦味成分まで抽出されてしまい、そ れを砂糖の甘さで抑えているのです。
梅酒を造る蔵は全国にあれど、完熟梅を使用して仕込むのは地元和歌山でなければできないことです

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そして和歌県といえばみかんをはじめ柑橘類などのフルーツの栽培がとても盛んな地域でもあります。
地元の農家さんのお力をお借りして、柚子、檸檬、夏みか んなどを使用したお酒を次々と発売されました。
ここにも「和歌山に根ざした酒造り」が活かされています。
これからも平和酒造さんの挑戦はまだまだ続くで しょう。