フランス、ロワール地方のワイン「ロベール・カンタン」生産者来日!
先月の南フランス、コート・デュ・ローヌのワイン生産者来日に引き続き、今月はフランス中部、ロワール地方サンセール地区にある、「ロベール・カンタン」の生産者、アレクサンドリア・モッタさんにお越しいただき、ワインの勉強会を開いていただきました。
こちらが、アレクサンドリアさん。パソコンを使って蔵の歴史やサンセールのワインの特徴など、詳しくお話いただきました。(通訳はトレッサ横浜店の今藤(こんどう)が担当。彼は在学中フランスへ渡り、ワイナリーでの修行の経験もあります)
サンセールといえば、「ソーヴィニヨン・ブラン」という品種の白ワインの産地として有名なんです。気候としてはどちらかというと冷涼で、ワインの産地としては北の方になります。(シャンパーニュやシャブリよりは南になりますが)緯度でいいますと、南樺太の辺りです。従って出来上がるワインも爽やかで清清しく、グレープフルーツやライムなどのような柑橘系の香りが印象的です。もう一つの特徴として、葡萄畑の土壌が挙げられます。同じサンセール地区でも更に細かく分類すると、サンセール、メヌトゥ・サロン、プイィ・フュメなどの地区に分かれますが、それぞれ異なった土壌により、ワインにもその個性が表れています。
左は、メヌトゥ・サロンの畑の石です。画像ではわかりづらいと思いますが、小さな貝殻の化石が積み重なってできた石です。(シャブリと同じ土壌です)ミネラルが豊かで、グレープフルーツのような柑橘系の香りに、蜂蜜のような甘味が感じられます。右はプイィ・フュメの畑の石で、火打ち石です。フュメとは英語で燻したという意味ですが、火薬のようなスモーキーな香りが感じられるそうでが、私はどちらかというと、塩の旨味のようなものを感じました。アサリの酒蒸し(ワイン蒸しでもいいのかな)や殻ごと焼いた牡蠣など、海のミネラルを感じる食材や料理に合わせたいです。
写真にはありませんが、もう一つ、サンセールという名前の付いたワインもあります。こちらは石灰粘土質の土壌で、昆布出汁のようなまろやかで深い旨味が特徴です。
お勉強のあとは、新羽駅前にある「味くり家」さんでお食事会。申し遅れましたが、赤ワインも造っております。全てピノ・ノワール単一の品種で白ワイン同様、樽は使用しておりません。従って品種の特徴がストレートの表れ、タンニンは穏やか、華やかでエレガントなワインです。
赤も白と同様に畑の土壌の違いによる個性が存分に発揮されています。好みや合わせる料理により、使い分けるのも面白いワインです。