☆ 緑川酒造店ブログ ☆
投稿日:2012.11.01お燗酒を楽しむ会を開催ました
去る10月26日月曜日、新羽にあります地鶏焼味くり家様にて、お燗酒を楽しむ会を開催いたしました。今回のテーマは、4つの味わいのタイプ(軽快なタイプ、優しいタイプ、芳醇なタイプ、熟成タイプ)に分類し、温度帯をいおいろ試しながら、好みのお酒を見つけましょう、というものです。
①すっきり軽快なタイプ 岐阜県三千盛純米大吟醸、新潟県緑川本醸造、広島県富久長特別純米。
②ふっくら優しいタイプ 静岡県喜久酔特別純米、京都府澤屋まつもと純米
③どっしり芳醇なタイプ 神奈川県隆雄町特別純米、埼玉県神亀小鳥のさえずり純米吟醸
④熟成タイプ 石川県菊姫山廃純米平成12年
軽快なタイプはあくまでも冷やで飲んだ状態のことで、温めると旨味が増すので軽快というよりは、丁度よい感じになるかと思います。ふっくら優しいタイプは、最も守備範囲が広く、選んで無難なオールラウンド、特に喜久酔は、甘味さえ感じますが全く重くなく、引っかかりも無いので、お燗酒初心者におすすめです。どっしり芳醇なタイプでは、やはりお酒が好きな人が好むようです。この辺りまでくると、チーズや肉料理などともよく合います。最後に熟成タイプ、今回は酸味が特徴の菊姫ですが、お燗にすると旨味が増すので酸は気になりません。ですが常温だと酸が勝ります。やはり燗が旨いです。
今回ご参加いただいたお客様です。今回のように若くて美しい女性の方にお燗酒を楽しんで頂けたら最高だな、と思います。やはりお燗酒については、甘ったるくてツーンとした香りがする、悪酔いするなど、まだまだ誤解がたくさんあるように思います。またお燗酒はオヤジが飲むものといった印象も然りです。チェーンの居酒屋ではお燗酒といえば大抵一種類です。お燗酒以外のメニューにあるお酒をお燗で頼もうなら、店員に嫌な顔されるのが関の山。これではお酒の魅力や可能性を引き出すことは困難でしょうし、ましてお酒離れが進んでいる昨今において、消費拡大は臨めません。事実、今回ご参加いただいたお客様の中にも、「お酒自体を知る機会が無い」とおっしゃる方もいらっしゃいました。そういった意味では、今回このような会を開き、お酒の持っている可能性や魅力、そして蔵元さんがどのような想いでお酒を世に送り届けているのか、ということをお伝えすることができ、お客様からも本当によくわかりました、とお声を頂きました。ブログをご覧の皆様も、是非美味しいお燗酒飲んでみてください。何を選んでよいかわからない場合は、遠慮なく店員に尋ねてください。ご参加いただきましたお客様、有難うございました。
緑川酒造の高橋さんと、都筑区センター南の菜の花さんにて
新潟県魚沼の地酒「緑川酒造」の高橋さんと、都筑区センター南にある「菜の花」さんへお邪魔しました。写真の料理はミズ(ミズナとも呼びます)の出汁漬けです。この山菜は、主に渓流の沢沿いに密生しています。無論、緑川酒造さんの近辺ではたくさん採れます。アクはないので、生でも食べられますが、大抵は火を通します。私の最も好きな山菜です。
緑川酒造の高橋さん(左)と、菜の花ご主人の高原さん(右)。緑川酒造さんへは酒米の田植えで、2回ほどお伺いしていますが、念願叶って、やっとお連れすることができました。
菜の花さんのお料理は緑川酒造さんのお酒がよく合います。この日は、緑川純米と雪洞貯蔵酒緑(雪のなかで熟成させた純米吟醸酒)をいただきました。
以下、料理の写真です。
半年間、雪の中で眠っていました!雪洞貯蔵酒「緑」純米吟醸
このところ、すっかり夏らしい天候になりまして、「今日も暑いね~」と、あちこちで聞かれるようになりました。ビールやハイボールもいいけど、暑さを吹き飛ばすお酒ならコレ!
「雪洞貯蔵酒・緑 純米吟醸」
その名のとおり、緑の葉が生い茂った山奥の渓流にいるような・・・。そう思えばひんやり涼しい気分になれますよ!
避暑地、ならぬ避暑酒 的なお酒です。
味は、一言でいうとメロン!ですがそれほど派手ではないので、料理にもよく合います。お刺身はもちろん、薬味をたっぷりのせた鰹のたたきなどともいけます!(写真は都筑区センター南の菜の花さんにていただきました)
雪洞貯蔵酒・緑 純米吟醸1800ml ¥3200(税込み¥3360) 720ml ¥1600(税込み¥1680)
緑川霞しぼり
吉祥のお客様でもあり、飲み友達でもある岩ちゃんより「緑川霞しぼりを買いましたよ!」とメールを頂きました。早く飲みたいよ~!と書いてありましたが、もう飲んだかな?
このお酒は北陸12号という、一度栽培が途絶えたお米が原料なのです。粒も大きく、心白(お米の中心部のでんぷん質)の発現率も高いので、酒米としては優秀なのですが、農家さんはコシヒカリを作ったほうが効率が良いので、昭和三十年代に完全に栽培されなくなりました。そしてわずか200粒の保存されていた種籾を譲り受け、初年度は23粒が発芽し、年々少しずつ増やしていき、現在では地元の約30軒の農家さんと契約して栽培されています。
このお酒の楽しみ方を俳句でひねってみました
上澄み一杯 後の楽しみ 桜舞う
はじめは透明な上澄みの部分だけをお飲み下さい。フレッシュな香りと穏かな酸味で、すっ~と喉を滑り落ちます。次に瓶底に沈んでいる澱を絡めながら飲んで下さい。先程の上澄みの味に、お米の旨味が足され、違った味わいが楽しめます。春らしく、菜の花のお浸しなんかとあわせたいですね!
緑川霞しぼり 720ml ¥2000(税込み¥2100)
ひれ酒は緑川熱燗正宗で
ふぐのひれをストーブの上でこんがり炙り、アツアツにお燗した(80度位まで上げました)正宗を湯呑みに注いでふぐひれを入れて待つこと3分。
こんがり炙ったひれの香りがふわ~と立ち、まるでいりこからとった出汁のような味わいと、もち米4段仕込ならではのお米の旨味、そして熱々燗ならではのほっこりした辛さが相まって、独特の雰囲気を醸し出しています。
※反町にあるふぐ料理店、うえ村さんにお聞きしたところ、お酒は90度位まで上げてお酒を注いだ後、火をつけてアルコールを飛ばすのだそうです。そうすると熱々燗でもツンとこなく、飲み易いとのことでした。
是非お試しくださいませ!
緑川正宗 1800ml ¥2100(税込み¥2205)